ガッフォイのブログ

当ブログはチューインガムで銀歯が取れた人たちからの寄附金で運営されています

6月22日

「スピードスター」という言葉がある。

もとはspeedsterという綴りで一つの単語であり、車などのスピード違反者を表す言葉らしいのだが、Speed Starと日本で誤解されたため巷では様々な意味合いで使われているらしい。

 

上記までは全てWikipediaの情報だがこの歳になって初めて本当の意味を知った。

 

この単語を知ったのはもっと幼い頃だった。確か小学生低学年ごろだったかと思う。多くの人はおそらくポケットモンスターシリーズの技でこの言葉を初めて知ったのではないだろうか。

 

字面だけでは果たして何をしている技なのか、当時小学生の私には到底理解が及ばなかった。元の意味合いからすれば高速で体当たりでもしてダメージを与える技なのだろうか。でも分類特殊なんだよな……。

 

ところでポケモンよりも以前に私はこの言葉に出会っていた。

小学生の時分、というか今もだがゾイドに熱中していた。プラモデルはもちろんゲームソフトもプレイしていた。その中でGBのソフトでゾイド 邪神復活! ~ジェノブレイカー編~というものがあった。

ゲームカタログ@Wikiではクソゲー認定されているが極めて不本意である。だがクソであった。

そのゲームの中でもスピードスターという技があった。

 

これも何をしている技なのかさっぱりだったがゾイドの機体がエフェクトとともに素早く移動しているような描写があったので子供心ながら体当たりのようなものだと認識していた。

 

さて、小学生らしくポケモンもプレイしていた私は、どのシリーズかもはや定かではないがゾイドと同じくスピードスターの文言を見つけた。

手持ちのポケモンが覚えたので早速戦闘で使ってみた。

するとポケモンから星形の何かがピロピロと飛んでいくではないか。この瞬間私のスピードスター像は破壊され理解したつもりの言葉の意味が瓦解していくのを感じた。

 

なんだこのワープスターみたいな星は。それを敵にぶつけているのか?概念をぶつけているのか?それとも本当に星形の何かを射出しているのか?コマンドウルフが体当たりしていたあのスピードスターはどこに行ったのだ?

 

子供特有の順応性の高さか、ポケモンのスピードスターはそういうものだと割り切り、特に疑問に思うこともなくなり加齢とともに忘却の彼方に追いやられていった。

 

思えば多くの言葉をゲームから学んだものである。当時は本来の意味を知らずその言葉に触れていたが、この歳になって正しい意味を知るのはどこかタイムカプセルを開けるような郷愁を感じる。

これもポケモンの技ではあるが絶対零度なども今よりも言葉を先に知っていたものの一つである。

こんなタイムカプセルを一体いくつ抱えているのだろうか。これからそれらをいくつ開けることが出来るのだろうか。歳を重ねるのもそう悪くないと思えたスピードスター事変であった。